「○○ペイ」と軽やかにスマホから鳴り響く支払い完了のサイン。キャッシュレスが当たり前になり、子どもたちは、親がスマホで手軽に支払う様子を見ながら、物を買うという行為を目の当たりにしています。
こんな時代だからこそ、金銭感覚やお金の大切さを教えることが難しくなりました。ママやパパからもすぐにお金を欲しがるとか、友達同士でお金を持ってコンビニ行くけどどう対応したらいいのかなどの声をいただきます。
子どもたちに数を教えていますが、算数の足し算や引き算は苦手でもお金の計算となるとすらすらできる子がいます。なぜだろうと考えさせられますが、お金はまさに「金銭感覚」。文字が読めなくても、お金は自分の感性で自然に身についていくからかもしれません。
でも大切なことは、お金は「減るもの・増えるもの」という感覚を覚えさせることです。日常生活の中で一緒に買い物に行って、お菓子の値段を確かめたり、財布から現金を出して、お釣りをもらうこと、自販機に入れた小銭からお釣りが出ることなど、何気ない日常のお金を使った暮らしからお金の使い方を身につけさせましょう。それを行動に直結させて、お金が「減っていく」ことで得られる物の価値を感覚的に育てていくことが大切です。
楽しい夏休みが始まり、子どもが買い物を経験する機会も増えると思います。そんな時こそ、ノートの上の算数ではない「金銭感覚」を
覚えさせる絶好のチャンス。なんでも「ダメ、ダメ」ではなく、これも成長の大切な感性を養うタイミングなのです。